ドーメル・ヴィンテージ

ドーメル・ヴィンテージ

Date : 2015.07.04 permalink
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最近ですがテーラーラトに往年の名品のスーツ地を再入荷致しました。今回はその中から一部をご紹介させて頂きます。
画像の物は今から20~30年程前のものですが、この時代の生地の良さは
今の生地にはない風合いの良さを持っております。
まず織り機が今の物と違いこの時代までは低速織機を使っておりました、
現在は高速で織られていますが低速で織ると源毛の天然パーマの
形状を保ったまま織り上げる事が出来るので、生地にボリューム感と低速織機独特の柔らかさを与える事が出来ます。

それに対して高速織機のものは出来上がりが平面的で硬さが残る傾向にありますが、
生地表面の加工技術が今は発達しておりますので意図する風合いを生地に与える事ができます。
ただウール本来の良さを引き出している物と人口的な加工
で風合いを出している物とでは違いが出るのは着て頂くと
良くお分かり頂けるでしょう。
またヴィンテージ生地と言えば懐古趣味や売れ残った
生地とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、
ただ古いだけではなくウール本来の良さを引き出し服が出来上がった時には何とも言えない本質的な良さがヴィンテージ生地には残っているのです、そして現在は生産の効率化の為に失われた良さが見直されつつもあります。
また特にドーメルは色柄共にユニークでお洒落な服地作りを得意としておりました、例えばグレーに茶系を少し混ぜて光の当り具合によりグレーに見えたり茶系に見えたりと奥深い趣向性で着る人を楽しませてくれました。

○画像1,2枚目のスーツ地はモヘア混紡のトニックです。
ブルーのピンヘッドチェックとダークブラウンのストライプ系ですが当時は合物(3シーズン向き)として高品質な信頼性のある名品でした。

○画像3枚目のスーツ地はリブテックスと称されたチャコールグレーのヘアーラインと言われる極細のストライプが入っております。秋冬向きで腰が非常に確りしておりボリューム感のある装いになるでしょう。

○画像4枚目のスーツ地はタウンテックスと称されたチャコールグレーのヘリンボーンで極細のグリーンと茶系のストライプが交互に入っています、今にはないユニークなデザインの柄ですが
少し離れてみると無地にも見えて様々な場面にもお使い頂き易いスーツになるでしょう。

○画像5枚目のスーツ地はローヤルクラシックと称されたチャコールグレーのバーズアイの織柄になります。
今回の生地の中では最も柔らかい風合いで出来上がりは
軽い当りの上質な着心地の装いになります。
秋冬にしてはやや薄手なので3シーズン用としてもお召し頂けるでしょう、ふんわりとした風合いはウール本来の良さを最も良く実感して頂けるかもしれません。


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