



フロックコートと共地のベストが出来上がりました。
お客様がお持ちになられた昔に仕立てられたフロックコートの見本服を元に
フォーマル系全盛期の要素を取り入れた本格的なスタイルを再現しました。
画像2枚目のラペルは切り替え線より内側は本来拝絹を取り付けますが平服としてお召し頂きやすいように共地にしました。
画像3枚目のベンツは燕尾服やモーニング同様鍵状になっており切り替え線上にボタンが配置されるのが特徴的です。
画像4枚目は共地でベストをお仕立てしました。
比較的高い位置のノッチドラペルと胸っポケットの配置で
フロックコートとの相性が良い装いとしてお召し頂けるでしょう。


先日スーツの仮縫いをさせていただきました。
一例で今回のお客様はリピーターですが
恰幅の良い方なのでウエスト周りにも重点をおいて補正しております。
一枚目画像の肩周りや胸周りは良く合っておりましたので
そのまま進めております、
横からの二枚目画像はウエスト周りが膨らんでおりますので
裾にかけてボールを包み込むように補正しております。
良くある現象は裾がそのまま前へ突き出すように下がっている
と問題で見た目だけではなく着難さも出てきます
このような現象は寸法を測るだけでは調整しにくく
良い服かの判断材料にもなるでしょう。
当店では着る方に自然に沿うような服もお作りさせて頂いております。
西洋に於いて約100年程前の平服フロックコートを
分解した写真になります。
現代のスーツやコート類に比べてもパーツの形状が複雑で数も多目であります。
また形状が複雑な分緻密な調整が必要なので
これから2回目の仮縫いに向けて縫いあげて行きます。
手間暇と完成までには時間が掛かりますが
優雅なシルエットと風格のある装いで仕上がりが楽しみです。