西洋に於いて約100年程前の平服フロックコートを
分解した写真になります。
現代のスーツやコート類に比べてもパーツの形状が複雑で数も多目であります。
また形状が複雑な分緻密な調整が必要なので
これから2回目の仮縫いに向けて縫いあげて行きます。
手間暇と完成までには時間が掛かりますが
優雅なシルエットと風格のある装いで仕上がりが楽しみです。
先日スポーツ体型の方の仮縫いをさせていただきました。
リピートのご注文でしたが前回よりも胸の厚みが増して
発達されていましたので各部再調整が必要になります(画像2枚目)。
良くある現象としては鳩胸体の方が標準体の服を着ると
Vゾーンが開けて見苦しくなりますので
体の凹凸に合った構造と仕立てが必要になってきます。
また着ていて無理のない端正な装いは着心地が良いだけでなく
着る方ご本人も引き立たせてくれる事でしょう。
先日スキャバルのスーツ地を裁断しました。
とても上質な生地なので鋏をいれても
なめらかな切りごたえがあります、
目付のバランスと糸の質が良いのでしょう。
このような生地は長年の着用による型崩れも少なく
仕立て映えも大いに期待できます。