先日ご注文頂きましたスーツの裁断をしております。
テーラーの裁断は大方上下2枚を重ねて裁断する事が
主流となっており手裁断は機械裁断に比べて
生地用尺が少なくても型紙が入る可能性が大きいメリットがございます。
同時に上下のズレがないように注意を払いながら
ピンを打っていき鋏を入れます。
また当店は仮縫い後の大きな補正にも対応できるように
縫い代を多い目にとっております。


ライトグレーのアイリッシュリネンを裁断しました。
今回はウール地と違い明るい発色で表側に映らないように
チョークではなく鉛筆を使用しております。
やや汚れが目立つ反面、汗や水分も洗い落としやすく
堅牢な性質はメリットになります。
特に日本の暑い夏はこの辺りが重宝されるのではないでしょうか?
画像2枚目は袖の膨らみをいせ込みとうい手法で付けております、
主に肩先部を自然な形で覆う形状ですが滑らかな着心地とシルエットにも影響してきます。
今回完成しましたフランネルスーツは配送納品のため
ハンガーにかけた状態で掲載させて頂きます。
ペンシルストライプのダークブラウン系で
ワイドなラペルにフラップを省いた
腰ポケットが見た目を引き立てます。
また上衿とラペルの柄が連続して合っている所や
ラペルの美しいロール感も縫製職人の技術の高さがうかがえます。
お客様のお好みで1920年代のようなデザインに於いて
拘りの強いスーツですがご愛用頂けますと幸いです。