今年の10月4日に仮縫い後の補正作業を掲載させて頂きましたが
今回はその前段階の仮縫い中の作業についてご紹介をさせて頂きます。
まず初めに殆どの場合は実際に使用する生地を使って仮に縫った服を着用して頂きます、
画像のように3つ揃えの場合はパンツ、ベスト、上着と順番に
調整を進めていきます。
仕上げの本縫いとは違い仮に縫ってあるだけなので
縫い目を解いたり詰めたりして簡単に調整を進める事が出来ます。
この時縫い目を調整する事は容易なのですがそれにより他への影響や縫い目以外の調整、
本縫い時のアイロン操作による影響等を同時に考えながら進める事に難しさが出てきます。
また調整する側(カッター)は常にお客様の骨格や型紙も念頭に置きながら作業しますので複雑になってきます、
このあたりにもカッターの熟練した技術が必要となってくるでしょう。
また熟練してくるとある程度人それぞれの骨格を把握できるようになってきますので
お客様のお好みや気にされるポイントもつかみやすくなります。
目に見えない人の想像力が必要とされますのでテーラー技術のメリットを最大限に発揮されることでしょう。
今回は製作側がどのように考え仮縫いの作業を進めているかを当店の視点から簡単に説明させて頂きました、
テーラーで仮縫いの機会がある方はご参考にして頂ければ幸いです。