2020年最初の掲載は当店では良くご依頼を頂きます中庸的なユトリ具合のスーツをご紹介させて頂きます。
全体的にタイトでもなくゆったり目でもなくその中間辺りのユトリ具合のことですが
外見はスマートな視覚も前提としております。
特にフィット感の要の首周りや肩周りは良く沿って落ち着いており
上着の重みが分散され長時間着用しても疲れにくい構造になっております(画像2枚目)。
また腕も動かし易いように背中の巾はやや広目でウエストはやや絞り気味にさせて頂きました、
視覚的にもこの辺りのは背広らしい雰囲気が出ていると思います。
当店によくご来店頂く動機としましてはこの辺りの見た目と着心地が両立するスーツは
既製服やパターンオーダー等では中々ご満足頂ける事が少ないようです。
今回の場合もご使用用途が主にビジネスのようなので全体のシルエットは
お立合いになる方にとってはスマートに見せる事が大切ですね。
無駄のないスッキリとしたシルエットは見る方にとっても好印象に映るでしょう、
特にハンドメイドは仕立ての良さは着て行く間に体に馴染むように設計されており
愛着が出てくる服として重宝されております
そのような意味でも流行に流されず安心してご着用頂けるお仕事の道具の一つとして
今回の出来上がりのスーツはお気に召して頂けたようで何よりでした。
長年ご愛用頂けますと幸いでございます。
久しぶりにご新規の方のスーツを掲載させて頂きます。
使用しましたスーツ地は英国製の目付けの良い確りした腰のある物で
繊細な光沢感と光の当たり具合により変換する奥深い発色の濃紺になります。
ご体型は瘦せ型の方でしたが体に合わせる箇所と
ボリューム感を持たせる箇所を分けて変化を付け
全体のバランスを取るようにしました。
視覚的には上目のウエストをややシェイプし肩幅や上着丈との
バランスを取り目線を上に持って来る事で活動的でスマートなビジネスマンの
印象を与えるようにさせて頂いております。
エンジ色のレジメンタルのネクタイも紺無地スーツには良く溶け込んでおりますね、
着心地は見た目程タイトではなく長時間リラックスして着て頂き易いように
ややユトリを持たせてあります。
このようなスタイルやデザインと着心地に影響するユトリ具合との
バランスを取った作り方はテーラーラトでは
日常的によくお作りさせて頂いております。
またフルオーダーを前提としたテーラーでは当然ながら
毎回お一人ずつご体型の違う型紙製作等にも奮闘させて頂いております。
毎度ながらではございますが今回のスーツも
末永くご愛用頂けますと幸いでございます。
今回は久しぶりにダブルスーツを掲載させて頂きます。
使用しましたスーツ地は1885年創業の英国ミル、
スタンドイーブン社のミドルグレーで
目付けが良く確りした腰のある物でクラッシックな装いには最適でしょう。
見た目も打ち合いの深さから重厚な感じを受け英国ではチャールズ皇太子もダブルスーツは好んで良く着られてるようにシングルスーツよりも格調高く見えます。
着方としてはフロントボタンは必ず留めなければなりませんがその分お立合いになられる方にもより強い印象を与える事が出来るでしょう。
またご依頼主は今回で3着目なので仮縫いは1回で収まりましたが必要に応じては2回させて頂く事もございます、
特に初めてのご注文の方で調整箇所が多い場合ですね。
目的はシルエット、デザインを整え、
体のデメリットを隠して両方のバランスを
とって行く必要もあるからです。
着心地も見た目ほどタイトではありません、
この点については毎度のことですが長時間リラックスしてお召し頂けるよう心掛けております。
学会等にご着用されるとの事でしたが長年ご愛用頂けますと幸いでございます。