スーツは着心地やデザイン、スタイル等はよく言われますが
着ている印象についてはあまり聞きなれない事が多いと思います。
それは一人ひとりの個人差が大きい事も原因として考えられますが
日本に於いて一般的にはまだスーツが社会に文化として
根ざし方が浅いようにも思えます。
例えば先日ゼレンスキー大統領とトランプ大統領との会談で服について一悶着があったのが印象的で特に重要な場面では相手の印象に大きな違いとなってきます。
そこで今回のお客様はお立場上いろいろな方にお会いになられるそうなので
この要素は重要になってくるでしょう。
数着目のご注文でしたが長時間負担感の少ない着心地と
着る方を自然に装う服の完成を目指しました。
いろいろと考えてみると着る目的とは自分の気を引き締めるとか
仕事だからとか趣味的な要素とかもありますが
自分の演出も大きいのではないでしょうか?
特に初対面では第一印象の服装の力が大きいでしょう。
西洋に於いて約100年程前の平服フロックコートを
分解した写真になります。
現代のスーツやコート類に比べてもパーツの形状が複雑で数も多目であります。
また形状が複雑な分緻密な調整が必要なので
これから2回目の仮縫いに向けて縫いあげて行きます。
手間暇と完成までには時間が掛かりますが
優雅なシルエットと風格のある装いで仕上がりが楽しみです。
まだ暑いひが続きますがホップサック調の秋冬ジャケットが完成しました。
一例としてブラックウォッチンのパンツを組み合わせておりますが
ベージュ系やグレー系でも良く合う発色になります。
全体のシルエットはトラッドなもので落ち着いただだずまいを
目指しております。
裏地を極力省いた一重仕立てと薄い肩パット、
芯地も含めた柔らかい構造でお気軽に羽織って頂ける一品です、
今後も長年ご愛用頂けますと幸いです。