これから暖かくなるにつれて上着を着る場合
生地の素材等で暑さの調整をされる方も多いと思います、
そこで今回はこのジャケットの素材について少し触れて見たい
と思います。
生地に使われるものは今も昔も天然素材が中心なのは当然な事ですが
近頃優秀なケミカル素材の配合も良く見かけられるようになりました。
風合いも天然のものに近くて発色や手触り感が良い物が
作られるようになってきたようです。
画像1枚目のジャケット地はリネン83%、化繊17%と
表示してございますが化繊の量を少なくして
リネンの涼しさを最大限に出そうという意図が考えられます。
実際に触ってみても皺にはなり難いようで優れた
化繊の開発がされてきたようです。
アンコンジャケット等にしても軽くて着易い服になるでしょう。
また従来通り天然素材のものも多く揃っております、
画像3枚目以降はそれに当たりますが素材それぞれによって
風合いの特徴が良く出ております。
またこれらも作り手の意図が伺えます、例えばウール&モヘアー
はドレッシーな風合いに仕上がりますので
ビジネスにも向いているでしょう。
近頃の素材の配合は多種多様な目まぐるしさになってきましたが
着る方の背景やお好みに合わせ易くなって選択の巾
が一段と増えたようです。
今回は少し趣向の違ったスーツのご注文でした。
ネクタイが見えるVゾーンが浅く重厚な趣きのある
シルエットで腰には着る方のお好みでチェンジポケット
をお付けさせて頂きました。
使用しました生地も目付の高い確りしたベートマンオーデン(英)のスーツ地で赤色のウィドウペンがチャコールグレーに
溶け込んで落ち着いた風合いになっております。
前回とは違いこのような着る方のお好みの装いも
お仕立ての魅力の一つでしょう、
またこのような服が完成しましたらご紹介させて
頂きたいと考えております。
スーツは仕事にとっても必要なアイテムですが
同時に着る方の人となり、人格となりを表す
服でもあるとテーラーラトは考えます。
今回のお客様はお医者様、思慮深く落ち着いた方で
作らせて頂きましたスーツも服が主張し過ぎないような
自然体な雰囲気を持つようにさせて頂きました。
お仕立てもハンドメイドで薄くて柔らかい芯地と
軽くて柔軟な風合いの生地により
長時間着て頂いてもリラックスして着ていただけるでしょう。
今後も長年ご愛用頂ければ幸いでございます。