先日リネンスーツが完成しました。
お客様は胸の厚みのある鳩胸体ですが
胸周りをすっぽり包み込むように調整をさせていただきました。
このお仕立ては洗濯機で丸洗い出来るように
縫製の工夫とリネンの芯地などを使用しております。
これからの暑い夏でもリラックスしてお召し頂けるでしょう。
今回は当店ストック生地の中からpepper leeの
ヴィンテージ生地をご紹介させて頂きます。
pepper lee社は産業革命以来ブラッドフォードにて
厳しい目で品質の高い服地を集めてきました
歴史のある商社になります。
画像は当時質の高い原毛をゆっくりと織られた
贅沢なもので張り艶、腰がどれも高レベルで
非常に仕立て映えのするスーツ地になります。
ただ要尺が2.7mと当時の日本の仕立て屋の標準的な
長さなのでご体格の大きな方には向かないかもしれません。
スーツのゆとり具合や着ていて気になるポイントは
年齢や人によって様々なようです。
今回のスーツは特に腕周りや肩周りが動かしやすい事がご要望でした。
お客様は以前からのリピーターでしたがよりアームホールや
身頃に改良を加えていきました。
またパンツの巾も広げて全体的にはゆったり目の装いになります。
スーツのシルエットはそこそこに着心地重視になってくるでしょうか、
相対的に私も含め年齢が上がるほどこのようなお好みが増えてくるようにも思えますが仕立て屋としましては着る方それぞれに合わせて
調整させて頂く事も仕事の一つになります。