通り雨の多い英国では防水加工されたジャケットやコートに
昔から人気があります、ちょっと位の雨でも
傘を差さずに街を歩いている人も多く見かけます。
そのような服には近年でこそハイテク素材が
主流となってきましたが、英国で昔から(100年以上前)
あるのがコットンにオイルやワックスを
コーティングさせた撥水素材です。
既製品のコートではBarbourや最近日本で人気のベルスタッフ
等がこの加工を施しているのは有名ですが
撥水効果が徐々に失われて行った時に
ハイテク素材に比べて専用の
ワックスでリペアできるのが利点です。
また経年変化によって撥水効果が落ちてきても
素材本来の風合いが見え始め、その枯れた風貌が魅力的に
見せる効果がありますので、長く使えば使う程
良い味わいが出る英国の製品の典型と言えると思います。
今回ラトでご紹介いたします、ワックスドコットンは
18色のラインでどれもしっとりとした独特の風合いを
持っています。
ジャケットとしてシャツやセーターの上に直接
着るコート等としても使い勝手が良くてお奨めです。
早速ラトでも試して見ようとジャケット分を発注しました、
長年の変化を楽しみたいと思います。
テーラー・ラトに新たに加わりました生地の一部
をご紹介いたします。
新作のロロピアーナ(イタリア)のスーツ地は
滑らかな表面を持ち、柔らかな着心地の3シーズン向き
にお奨めで、柄は2色になります。
※ウール 100% WEIGHT 215g
2つ目の画像ウッドハウス(英国)のスーツ地は
フレスコ地と呼ばれている表面が凸凹した手触りが粗い
生地ですが、強撚糸を使って通気性を良くしています
ので真夏でも皺になり難い清涼感のある
装いが出来ます。
※ウール 95% カシミヤ 5% WEIGHT 250g
春先から初夏にかけてさらっとした風合いの良いジャケット地をご紹介致します。
画像のシェパードチェックは日本では千鳥格子と呼んでいる
見慣れた柄ですが、スコットランドでは昔に羊飼いが
好んでこの柄を着ていました、
また19世紀初頭の英国の紳士はこの柄のズボンを
良くはいていた所から始まったそうです。
そんな伝統のある柄にウール、シルク、リネンを
程よく配合した3者混と言われる新作生地を
入荷しました。
3者混とは3種類の素材でそれぞれ良い性質を
出す為に混ぜて作った生地でテーラーではそう呼んでいます、
今回の物はウールのしなやかさに
上質なシルクの光沢とリネンを混ぜてさらりとした
風合が感じられる一品です。
また普遍的な柄ですからビジネスやカジュアルとして
気軽に着て頂くこともできます、
グレー系やブラック、オフホワイト等の
パンツにも良く合い春から秋にかけての
装いとしてお薦めです。