明けましておめでとうございます。
本年も当店の服を色々とご紹介していきたいと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。
今年もまだまだ寒い冬が続きそうですがテーラーラトでは早くも春夏のご注文も始まっており
準備も進んでいる状況でございます。
近年無地系のスーツを中心に多くのお仕立てをさせて頂いてまいりましたが、
まだまだ無地系の中でも素晴らしい織柄の物が眠っております。
お持ちでない方は一度ご着用頂けますとその良さがお分かり頂けるとは思いますが
今回は代表例として一部をご紹介させて頂きたいと思います。
画像1枚目はピンヘッドチェック呼ばれております、
かなり近くで見るとチェック柄ですが通常目にする距離や離れて見ると無地に見えますので無地系に入れさせて頂きます。
その名の通りピンのような細い線を縦横に間隔を詰めた柄で
落ち着き感と軽快感が同居したような洒落た感覚があります。
特にこれからの春夏のシーズンには季節感が良く合う柄ですね。
画像2枚目はシャ-クスキンと呼ばれ、鮫の皮のような風合いをしているので命名されました。
スーツ地に使用されるシャークスキンは縦横に別々の糸を使って右綾織に仕上げられております。
また表面の毛羽を取り除く事によって生地の織がハッキリ
浮かび上がるようにも仕上げてあります。
出来上がりが風格のある紳士的な装いになるので本場英国でも良く用いられております、
ビジネス等には最も向いているでしょう。
画像3枚目はホップサック生地で年間を通して着られております。
平織りツイードの一種でビールに使われるホップを入れるために使われた麻袋と同じ織り方であることから命名されました。
織柄はメーカーや製造日時によっても様々ですが粗い折目と軽やかな風合いが特徴で、
それがまたエレガントに映ったりもします。
当店では上記の折柄も含め多数のスーツ地をご用意しておりますのでお探しの方はごゆっくりご覧頂ければ幸いです。
今回は英国の伝統的なウーステッドのスーツ地とイタリアの前衛的なカシミヤをご紹介させて頂きます。
※画像1,2枚目は1875年英国のブラッドフォードで創業したウイリアム・ハルステッド、
オーストラリア産100%ウールを縦糸横糸共に2PLYで織り上げ
スーツをプレスしても風合いが崩れ難く何度もプレスの効果が期待できる為
サビール・ロウのテーラー等にも重宝されています。
またこの生地は織物の黄金期のヴィンテージの風合いを残しつつ
新しいタイプの柔らかいお仕立てにも非常に良くマッチしております。
※画像3枚目は1948年にイタリアのビエラ郊外で創業したCesare Gatti社のカシミヤコート地になります。
カシミヤメーカーの中では素材の雰囲気や色目がイタリアらしい特徴があり
暖かさと華やかさを持ち合わせた一品でございます。
またCesare Gatti社は他社とこコラボレーションして新たな開発に力を入れ、
カシミヤ素材の本来の優雅さを超越する技術を持ちながら
更に完成度を高められるイタリアの職人技を自社で継承しております。
テーラーラトでは早くもツイードジャケットと
それに合うパンツが仕上がりましたので掲載させて頂きます。
ジャケットに於いて冬らしい風合いの素材の一つがツイードですが、
今回はスキャバルのザックリとしたシェットランドツイードを使用しました。
お身体の大きな方で鳩胸なので既製服等では中々合い難いとは思いますが
上手く収まるようにお仕立てしました結果、
胸周りから腰にかけての立体感を綺麗に出せました。
是非着こなしをお楽しみ頂ければ幸いです。
また生地もツイードの割にはやや薄手なので軽く羽織って頂けます、
オンオフタイムどちらにもご使用頂けるでしょう。
仕事にはスーツも定番スタイルとしては良いのですが
ジャケットも様々なスタイルに向いている素材も沢山ありますので
中々捨てたものではありませんね、
活動的なビジネスマンにもお薦めの素材の一つです。
※当店では全てのお仕立てで店内にてお客様専用の型紙製作の上
仮縫い後に補正をしてから仕上げしますフルオーダーを基本とさせて頂いております。